高尿酸血症(痛風)と糖尿病との関係

  • HOME
  • 高尿酸血症(痛風)

高尿酸血症とは

血液中に含まれる尿酸値が正常より高くなっている(多い)状態を高尿酸血症いいます。尿酸は、体が新陳代謝を行う過程で生産される老廃物ですが、通常は体内の尿酸は尿に混じって排泄されます。その尿酸が過剰に生産され、排泄機能が追いつかなったり、排泄機能に障害があるなどの原因で、血液中に残る量が増えてしまうと高尿酸血症となります。

痛風とは

痛風は、高尿酸血症の合併症の一つです。
高尿酸血症が長期化すると、血液中の尿酸が結晶化し、身体のいたる所に蓄積されます。そして足の親指などの関節に蓄積した尿酸が激しい痛みを伴う状態を痛風といいます。痛風は「風が当っただけで痛い」と表現されるほどの激痛が起こる関節炎です。
通常、痛風の痛みは数日間続いたあと、治まってくることが大半です。そのため治療せずに放置される方も少なくありませんが、ほうっておくと半年から1年ごとに同じ症状を繰り返します。
これは症状の原因となる尿酸値の改善していないためなので、食事制限や軽い運動などの生活習慣の改善が必要になります。

高尿酸血症と糖尿病との関連性

高尿酸血症の合併症として上げられるのは痛風、腎障害、尿路結石などですが、近年、メタボリックシンドローム(高血圧、脂質異常、高血糖の軽度な代謝異常を2つ以上合併して起こしている状態)と高尿酸血症の密接な関係がわかってきました。
高尿酸血症は、遺伝的な要因もありますが、食生活などの生活習慣も原因となって発病します。尿酸値が上がりやすい生活習慣とは、過食やアルコールの飲みすぎ、運動不足、精神的ストレスなどです。これらは糖尿病を招く要因と、ほぼ同じような内容となります。また、糖尿病の人は尿酸値が高い人が多いと言われており、高尿酸血症の人は糖尿病になりやすいとも言われています。
糖尿病の予防や治療(食事・運動療法)は、高尿酸血症の原因となる尿酸値にも良い影響を与えます。