甲状腺疾患について HOME 甲状腺疾患について 甲状腺疾患とは? 甲状腺の機能の異常・形の異常で起こる病気です 「甲状腺」とは、喉仏のすぐ下にある小さな器官のことで、蝶々が羽を広げたような形をしています。小さな器官ですが、代謝の働きを正常に保つ上で大切な役割を担っています。甲状腺疾患とは、この甲状腺の「機能の異常」か「形の異常」によって起こる病気です。 甲状腺は「甲状腺ホルモン」という、代謝を促すために大切な物質を作り、血液中に送り込んでいますが、機能の異常が起こるとホルモンの分泌が過剰になったり、反対に少なくなったりします。ホルモンの分泌が過剰になったことで起こる代表的な疾患を「バセドウ病」と言い、少なくなったことで起こる代表的な疾患を「橋本病」と言います。 形の異常とは、甲状腺に腫れやしこりができることを指します。甲状腺全体が肥大する「びまん甲状腺腫」と、一部にしこりができる「結節性甲状腺腫」などがあります。 甲状腺疾患の種類 機能の異常を起こす主な疾患 バセドウ病 バセドウ病とは、甲状腺ホルモンが必要以上に作られてしまう病気です。男性よりも女性に多く見られ、特に20~30代の女性がなりやすいとされています。「すぐにイライラしてしまう」「疲れやすい」「動悸」「汗をよくかく」などの症状が現れます。 橋本病 橋本病とは、甲状腺ホルモンの分泌が少なくなる病気です。「いつも憂鬱」「無気力」「冷え性」「むくみ」などの症状が現れます。 形の異常 腫瘤 甲状腺に腫れやしこりができた状態です。腫瘤には悪性のものと、良性のものとがあります。腫瘤の種類や大きさなどを検査するためには、超音波(エコー)検査や細胞診が必要となります。 ※当院では腫瘍の検査を実施しておりません。連携する専門機関で受診して頂くことになります 甲状腺疾患の主な症状 甲状腺疾患のうち、機能の異常で起こるものには「バセドウ病」や「橋本病」などがありますが、それぞれ原因が違えば、現れる症状も異なります。これらの症状は他の病気と間違われやすいので、ご自身で判断せずに一度当院で適切な検査・診断を受けられることをおすすめします。 バセドウ病の主な症状 ・すぐにイライラする ・落ち着きがない ・体がだるい ・手指のしびれ ・動悸がする ・汗をよくかく ・下痢 ・体重が減る など ■間違われやすい病気 ・更年期障害 ・糖尿病 ・心臓病 など 橋本病の主な症状 ・やる気が起きない ・声がかすれる ・冷え性 ・肌の調子が悪い ・手足がしびれる ・むくみやすい ・便秘 ・記憶力の低下 など ■間違われやすい病気 ・更年期障害 ・うつ ・痴呆症 など 甲状腺疾患の検査 バセドウ病・橋本病の検査 甲状腺疾患のうち、バセドウ病や橋本病などの機能の異常を検査する場合には、通常の問診に加えて血液検査を行います。簡単な検査で症状を確認することが可能ですので、気になる症状がある方は奈良市学園前の福島医院までお気軽にご相談ください。 腫瘤の検査 腫瘤には悪性のものと、良性のものとがあります。腫瘤の種類や大きさなどを検査するためには、超音波(エコー)検査や細胞診が必要となります。当院では腫瘍の検査を実施しておりません。連携する専門機関で受診して頂くことになります。 甲状腺疾患の治療 甲状腺疾患は経口薬で改善することが可能です 「甲状腺疾患」と聞くと、「なかなか治らないのでは…」「治療が難しい病気なのでは…」などと不安に思われる方もおられるかもしれませんが、そんなことはありません。甲状腺疾患の多くは、経口薬で改善することが可能です。バセドウ病に対してホルモン抑制療法を行い、橋本病に対してはホルモン補充療法を行います。お薬の内服でほとんどの方が良くなられていますので、安心して当院へお任せください。 なお、「甲状腺クリーゼ」などの重症例の場合には、適切な専門機関をご紹介させて頂きます。